日本の「中国人」社会――作者・中島恵さんに聞く(2022年8月29日台湾通信webradio)

2022-08-29·15 分鐘

本集介紹

2022年8月29日台湾通信webradio
【日本の「中国人」社会――作者・中島恵さんに聞く】
 
今回は「日本の『中国人』社会」と題して、ジャーナリストの中島恵(なかじま・けい)さんにお話をうかがいます。
 
私たちのウエブラジオの名前は「台湾通信」ですが、台湾から中国大陸を含めたいわゆる「中国」全体を見るというのは、一つの視点として面白いのではないかと考えています。日本とも、中国大陸とも、異なる角度から、思わぬ発見が可能になります。また、台湾を理解する上で、中国大陸の要素は切り離すことができません。
 
というわけで、台湾通信webradioとしては、これまで台湾に来ている中国大陸からの留学生、ミャンマーからのいわゆる華僑留学生などに話を聞いてきましたが、今回は中国大陸そのそものを観察されている日本人にお話を聞きます。
 
今回紹介しますのは、中島恵さんが書かれた『日本の「中国人」社会』という本についてです。今回のテーマ、この本のタイトルをそのままいただきました。この『日本の「中国人」社会』は、少し前になりますが2018年に日本経済新聞出版社から出版された本です。
 
日本には100万人といわれる中国大陸からやってきた人たちが暮らしています。しかし、こうした人たちの実体は、日本人からなかなか見えにくいところがあるのではないでしょうか。言葉の問題というのもありますが、彼らが一つの完結したコミュニティーを形成しているということもあります。また、近年、日本で強まっている中国への反感、嫌悪感が、この人たちに対する理解を拒絶している面もあるのではないかと考えています。
 
日本に住む中国人については、これまで特殊な人たちを取り上げた著作や、各国からの外国人居住者の一つとして取り上げたものはありましたが、私が探した限り、中国人に特化したものは、最近では見当たりません。
 
こうした中で、日本に住む中国人の大多数を占める庶民に焦点を当てた本は、この中島恵さんが書かれた本しか見当たりません。今の日本では、中国人を正面から論じることは、反中感情を持つ人たちから批判される可能性があります。このため、中島恵さんのようなスタンスで物を書く人は少数です。また、市場も小さくなるのは避けらないということは、中島恵さん本人もおっしゃいます。そうした中で執筆を続けていらっしゃるのが中島恵さんです。
 
中島恵さんは、現在、フリージャーナリストです。拓殖大学外国語学部中国語学科卒業で、北京大学、香港中文大学に留学の経験があります。大学卒業後、日刊工業新聞社に入社し、編集局国際部、流通サービス部で記者を務めました。その後、フリージャーナリストとして独立し、現在に至ります。中国大陸、香港、台湾、韓国など主に東アジアの社会事情、ビジネス事情などについて執筆を続けていらっしゃいます。著書は多数あります。
 
【中島恵(なかじま・けい)さんのプロフィール】
現在、フリージャーナリスト(http://keinaka.com/)
山梨県都留市生まれ
1988年、北京大学に留学
1990年、拓殖大学外国語学部中国語学科卒業
1990年、日刊工業新聞社に入社、編集局国際部、流通サービス部で記者
1994年、香港中文大学に留学
1996年、帰国
1996年、フリージャーナリストとして独立 ~現在に至る
中国、香港、台湾、韓国など主に東アジアの社会事情、ビジネス事情などを新聞や雑誌、ネットなどに執筆している。
 
主な著書
「職は中国にあり」(夏目書房)
「トラブらないトラベル会話 広東語」(三修社)
「ポジャギ 韓国の包む文化」(白水社)
「中国人エリートは日本人をこう見る」(日本経済新聞出版社)
「中国人の誤解 日本人の誤解」(同)
「なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?」(中央公論新社)
「爆買い後、彼らはどこに向かうのか?」(プレジデント社)
「中国人エリートは日本をめざす」(中央公論新社)
「なぜ中国人は財布を持たないのか」(日本経済新聞出版社)
「中国人富裕層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか」(プレジデント社)
「日本の「中国人」社会」(日本経済新聞出版社)
「中国人は見ている」(日本経済新聞出版社)
「中国人のお金の使い道」(PHP研究所)
「いま中国人は中国をこう見る」 (日経プレミアシリーズ)
 
担当:早田
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