番外編「“好きなことで、生きていく”から10年~趣味と労働を考える~」を会社員・柿内正午さんと考える

2024-11-20·1 時間 0 分

概要

恒例の「文学フリマ東京の注目本!」ポッドキャストで、初めてメインMCを務めることになった、会社員で文筆家の柿内正午さん。リモート収録の音声チェックを兼ねて、前回放送の「“好きなことで、生きていく”から10年~趣味と労働を考える~」について、黒幕ことプロデューサーの長谷川裕と対話しました。
・柿内正午『会社員の哲学 増補版』
「素人が哲学や政治や経済を語るという、本来まったく普通のことが、異様なことのように捉えられるのは非常におかしい。僕は素人として、いけしゃあしゃあと、生煮えの持論を振りかざしてみようと思う。あらゆるイズムで簡単にわかった気になることもできる限り避けながら、自分個人の生活から、これはしっくりくるなあという考えだけを頼りに、いったん自分で考えてみたことを、素人臭い手法で書き進めていこうと思う。この試みはまた、素人であることの肯定が、そのまま無思慮や専門知の軽視を意味するわけではないということの表明にもなるだろう。まず自分の手持ちの語彙で言葉にしてみないことには、より確度の高い知識へのアクセスもできないんじゃないか。  
自分の頭で考えるというのは、自分に都合のいい世界観だけに従順な生徒根性でもなければ、自意識過剰で安易な逆張り精神でもない。なんかもっとよりよく生きたいなーという、それ自体はなんの変哲もない欲求から始めてみることなのだと、僕は考えている。 」
(「はじめに」より)
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