6.近期日股上漲原因

2021-03-09·11 minutes

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東京証券取引所(東証)で2月中旬、日経平均株価が3万台まで上がりました。約30年ぶりです。平均株価は経済の状況がわかるデータの一つ。新型コロナウイルスの影響で経済の調子はよくありませんが、株価は去年11月から急に上がりました。なぜでしょう?

日経平均株価が上がるのは、将来の日本や世界の経済に期待が集まっている証です。その鍵として崔さんがあげるのは、昨年末から世界で接種が始まった新型コロナウイルスのワクチンです。ワクチンが世界で広がれば、自由に人と会える。苦しんでいた飲食店や旅行会社なども商売しやすくなる。元の生活に戻るかも。こんな予想から、もうけが期待できるさまざまな業種の株式が買われ、平均の価格を押し上げたと言います。加えて、経済が落ち込まないよう各国の政府が計何百兆円ものお金を出す財政政策を進めたのも、株式を買う人の背中を押しました。

この高値は「喜び半分」だそうです。半分喜べない理由の一つは格差の広がり。株式で儲かる人と、コロナ禍の経済の下で、苦しむ人とで、財産の差が広がる恐れがあります。もう一つの心配は上がりすぎです。日経平均株価が3万円台だった約30年前の日本は、世界有数の好景気から一転、長い不景気の時代に入った「バルブ崩壊」を経験しました。「今回の株高も、はじけて落ちるのでは」という予想もあります。

極端な変化で経済が混乱しないため、崔さんは「株価はじっくり、じわじわ上がるのが大切」と話します。このスピードの見極めが難しいそうです。



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